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2012年3月12日月曜日

『近代精神と古典解釈』(2012年)


2008年から2010年にかけて国際高等研究所で開催されていた、手島勲矢氏を中心とする研究プロジェクト「近代精神と古典解釈:伝統の崩壊と再創造」の報告書をいただきました。以下のもくじからも分かるように、国内外の聖書学者と西洋古典学者たちの文章が一堂に会した充実の内容です。

プロローグ
"How Do You Know It‘s True?" On the Role of Humanities in Modern Crisis  手島勲矢
 第1部 序論—古典へのまなざし
1-1 西欧における「古典」  伊藤玄吾
1-2 未来を拓くために,古典の過去を振り返る  西村賀子
 第2部 過去と現在—方法論の対話
2-1 Homer and His Tradition  Robert L. FOWLER
2-2 Could We Still Learn Something from Pre-modern Jewish Hebraists and Bible Scholars?  村岡崇光
2-3 Bible as Literature: Robert Alter‘s Case  竹内 裕
2-4 ホメロス問題をめぐる論争とミルマン・パリーの遺産  西村賀子
2-5 ホメロス研究における新分析論:伝統に対する詩人の創造をめぐって  佐野好則
2-6 近代言語学とヘブライ語研究:人称活用形の時制体系を例として  池田 潤
第3部 歴史の探求
3-1 The Documentary Hypothesis, Empirical Models and Holistic Interpretation  Jeffrey TIGAY
3-2 メソポタミアの歴史文書と旧約聖書の歴史書  山田重郎
3-3 英雄時代と鉄の時代:ヘーシオドスのギリシア社会史  安西 眞
3-4 オデュッセウスの自伝的物語:『オデュッセイア』における虚と実の間  安村典子
第4部 解釈者たち—古代から近代へ
4-1 アリストテレスの『ホメロス問題』  渡辺浩司
4-2 古代のホメロス批評とヘラクレイトス『ホメロスのアレゴリー』  内田次信
4-3 フィリップ・メランヒトンによるヘシオドス『仕事と日』注解:宗教改革時代の古典解釈の一断面  伊藤玄吾
4-4 Charles James Fox, Homer and Heracles  Malcolm DAVIES 
4-5 Cassuto and Higher Criticism  Alexander ROFÉ
第5部 古典に読む未来
5-1 楽譜としてのテクスト,演奏としての解釈:「イサク奉献」(創世記22章1–19節)の解釈の実際  石川 立 
5-2 ニシビスのエフライムの『創世記注解』における発見法的読み:近代的解釈学の枠組みを超えて  武藤慎一
エピローグ
草枕:人と聖書と自然  池田 裕
参考資料
研究会実施概要報告

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