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2011年8月9日火曜日

ベツレヘム

ウルパンのシャバット休みを利用して、ベツレヘムに行ってきました。シャバットにはエゲッドバスは止まってしまうのですが、アラブバスは動いているので、それに乗って行くことになります。今回の目的は、ヒエロニュムスが聖書をラテン語訳したといわれている洞窟を見ることです。

ベツレヘムに行くには、旧市街のダマスカス門近くにあるスルタン・スライマーン・ターミナルから21番のバスが出ており、運賃は7シェケルでした。道中にはチェックポイントがあって銃を持ったイスラエル軍の兵士がいますが(ベツレヘムはパレスチナ自治区なので)、行きはそのまま素通りで、帰りにパスポートの提示を求められます。ちなみに、『地球の歩き方:イスラエル’11~’12年版』には、「2010年8月現在、外国人旅行者はベツレヘム発エルサレム行きのNo.21のバスに乗ることはできない」(109頁)と書いてありますが、現在は乗ることができるようになったようです(少なくとも私は乗れました)。

エルサレムから30分ほどバスに揺られていくと、ベツレヘムのヘブロン通りというところで降ろされ、そこから坂を上って20分ほど歩くと、聖誕教会に着きます。そしてその隣りにフランシスコ派修道院の聖カタリーナ教会があり、その地下がヒエロニュムスの洞窟です。ここが本当にヒエロニュムスがいた洞窟かどうかは別としても、狭苦しい感じがなかなか真に迫っていました。しかし、たまたまいたツアー客のガイドの話を聞いていると、アメリカ人ガイドもフランス人ガイドも一様に、「ヒエロニュムスは旧新約の両聖書をラテン語に訳した人だ」と誤った説明していましたが、どうしたもんでしょうか(本当は新約に関しては古ラテン語訳を校訂しただけ)。

ベツレヘムというと、キリスト教からのイメージが強いですが、今ではごく普通のアラブ人の町で、こういうところでダルマティア(現在のクロアチアあたり)生まれローマ育ちのヒエロニュムスが暮らすのは、気候的にも文化的にもあまりに違うので大変だっただろうなと思いました。

聖誕教会の外観。入口は屈まないと入れません。

ヒエロニュムスの像。ボールに足を乗せたサッカー選手みたい。

地下の洞窟。右のくぼんだところは机になるんでしょうか。

「司祭にして教会博士、聖ヒエロニュムスの旧居」

ヒエロニュムスと友人たちの名前が彫ってあります。

ヒエロニュムスがローマ時代からヘブライ語などを教えていた女性たちの名前。パウラとエウストキウムは特に彼を慕っていました。

ベツレヘムの通り。物価が安いです。

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