ふと思いついて、日本旧約学会の学会誌『旧約学研究』の目次を作ってみました。この学会はホームページを持っておらず、かつ論文もCiNiiに登録されていないため、現物を見なければどんな論文があるのかさえ分からないような状態ですので、この目次が少しでもお役に立てば幸いです。せっかくいい論文があるのですから、やはり成果の拡散というのも大事だと思います。
『旧約学研究』は、Webcatで検索をかけると、全国の大学16館に所蔵されているようです。また日本旧約学会編の書籍として、以下の3冊の書籍が出版されています。
・『旧約聖書と現代世界;第1回アジア旧約学会報告』、日本基督教団出版局、1967年。
・『日本語による旧約文献表』、日本旧約学会、1981年。
・『日本旧約学会55年史』、日本旧約学会、1989年。
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『旧約学研究』第1号(2004年)
並木浩一「創刊の辞」……1-2
講演
並木浩一「神の弁論(ヨブ記38-41章)は何を意味するか」……3-23
論文
飯謙「詩編33編の編集と主題:4Qpsaと4Qpsqを参照して」……24-40
シンポジウム発題
山我哲雄「「モーセ五書」の最終形態について」……41-60
大島力「イザヤ書の最終形態:イザヤ書66章の文学的構造とその機能」……61-78
守屋彰夫「詩編の最終形態へ」……79-89
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『旧約学研究』第2号(2005年)
論文
並木浩一「ヨブ記内部の相互テクスト性に基づく解釈の試み」……1-18
シンポジウム発題(「申命記主義」)
大住雄一「四書における「申命記主義」」……19-41
朽木裕二「申命記30章1-10節へのエレミヤの影響について」……42-60
関根清三「預言者と申命記主義:エレミヤ書を中心に」……61-89
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『旧約学研究』第3号(2006年)
論文
津村俊夫「ヤハウェと彼のアシェラ:古代イスラエルにおける一神教と多神教」……1-15
加藤真衣子「レビ記13-14章に関する研究:ツァーラアトとその清めをめぐって」……16-32
シンポジウム発題(「旧約聖書と一神教」)
山我哲雄「旧約聖書の宗教はいかなる意味で一神教的であったのか?」……33-57
月本昭男「古代イスラエル一神教をめぐって」……58-79
並木浩一「ユダヤ教における一神教の三類型」……80-98
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『旧約学研究』第4号(2007年)
講演
月本昭男「原初史の主題」……1-18
関根清三「イサク献供物語の哲学的解釈」……19-55
論文
北博「エゼキエル書28章1-19節の場所的表象」……57-72
柊暁生「サライ―或いはサラ―の不妊」……73-95
菅沼英二「旧約聖書の契約伝承における「父-子関係」」……97-114
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『旧約学研究』第5号(2008年)
論文
並木浩一「ヨブの病気はどのように言い表されているか:勝村論文の指摘への応答」……1-34
シンポジウム発題(「死海文書をめぐる諸問題」)
勝村弘也「死海文書の翻訳をめぐって:相互テクスト性の観点から」……35-55
守屋彰夫「原サマリヤ・テクストからサマリヤ五書へ」……57-76
上村静「『地のために購う』(1QS8.6):クムラン共同体のセクト主義」……77-92
研究ノート
北村徹「エゼキエル理解の新たな視座を求めて:「シャーマニック・イニシエーション」を観点として」……93-101
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『旧約学研究』第6号(2009年)
論文
竹内裕「文学的解釈とユダヤ教注釈学の伝統について:ロバート・オルター(1935-)を例に」……1-23
シンポジウム発題(「ユダヤ学と旧約学」)
手島勲矢「「タナッハ」の構造分析と高等批評の「ユダヤ教」理解」……25-46
長窪専三「ユダヤ教研究における二重のパラダイム・シフト」……47-66
山我哲雄「モーゼス・マイモニデスとユダヤ教の613の掟」……67-121
研究ノート
田中光「“פניו”による救い;主の現臨の記憶:イザ63:9における本文批評的問題」……123-30
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『旧約学研究』第7号(2010年)
論文
根本豪「古代末期ラビ・ユダヤ教におけるヨブのイメージ:バビロニア・タルムード ババ・バトラ14b-16bから」……1-19
北村徹「新生のイスラエルを視た者:内的創造過程としてのエゼキエル理解」……21-41
津村俊夫「「聖書翻訳とヘブル語文法」第二サムエル記7章1節-17節の動詞のテンス・アスペクト:談話文法の視点から」……43-67
シンポジウム発題(「預言と預言者」)
中田一郎「マリ出土の預言報告書にみられる預言と預言者」……69-91
大串肇「宣教史としての預言研究:エレミヤ書の場合」……93-107
北博「古代イスラエル預言者の行動と意識」……109-23
研究ノート
木内伸嘉「詩編90編10節のamal vaaven」……125-31
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